17回エアロ・アクアバイオメカニズム研究会の概要


第17回Proceedings
(会員のみ)

アクセスID(会員)の問い合わせは

防衛大学校システム工学群機械工学科 伊藤慎一

(代表電話 046-841-3814 Ext.2505Fax 020-4667-7397)まで.

今回は日本バイオロギング研究会との初の共催講演会で行いました。初日はエアロ・アクアバイオメカニズム研究会の講演会,2日目日本バイオロギング研究会の講演会の構成でした。

また20067月に沖縄にて第3回ISABMEC2006国際シンポジウムを開催いたします.こちらに関してもよろしくご参加ください.

【1】開催日時・場所
日 時:20051019(水)13:0017:00 エアロ・アクアバイオメカニズム研究会
                          19
(水)18:00             合同懇親会
                                 20(木)10:0017:00 日本バイオロギング研究会
会 場:京都大学百周年時計台記念館ホール(京都大学本部構内正門正面)
     (606-8501 京都市左京区吉田本町)
  
    電話:(075)753−2285


【1】プログラム

【一日目】

【招待講演】(講演時間40分 質問10分)

13:00-13:50

東 昭
東京大学名誉教授

【生物の動きの解析】

生物の動きは、その身体に搭載したセンサー出力で解析することができる。センサーとしては(1)ヴィデオまたはムーヴィー・カメラ、(2)加速度計、(3)角速度形が軽量小型で多く利用される。カメラの写した静止空間の映像は、静止空間に対する位置と姿勢を算出させてくれるが、微小近傍の2点の出力差から、速度と角度が得られる。それ等の結果は、加速度計出力と角速度計出力を1回積分して得られる速度と角度を比較出来る。通常時間経過の長いときに大きくなる誤差の較正に利用される。

13:50-14:40

加藤 直三
大阪大 

【エアロ・アクアバイオメカニズム研究会のこれまでの活動と今後の展望 】

19973月にアクアバイオメカニズム研究会の第1回講演会を開催して以来、ほぼ年2回のペースで、国内での講演会を開催してきました。その間、ホノルルにおいて、20008月と、20039月に国際シンポジウムを開催しました。
さらに、生物の飛行に関する研究を加える形で、200312月にエアロ・アクアバイオメカニズム研究会と名称を変更しました。この講演では、まず、その間の研
究会の活動実績と研究内容を概説します。次に、この活動を踏まえて、今後の研究会の活動について、アイデアを述べ、参加者と議論をしたいと思います。

14:40-14:55 コーヒーブレイク

【一般講演】(講演時間15分 質問10分)

14:55-15:20 

萩原 良道 
京都工芸繊維大学 
機械システム工学科

【イルカの表皮の変形と剥がれによる乱流抵抗低減】

泳ぐイルカの乱流摩擦抵抗低減を理解するために、開水路の脈動乱流の直接数値シミュレーションを行った。加速遊泳時の表皮の変形と小片の剥がれを、それぞれ変形する水路底面とビーズバネからなるクラスタモデルを用いて模擬した。計算結果は、表皮の変形と剥がれがヘアピン渦の成長を抑制し、その結果摩擦抵抗低減に有効であることを示している。また、類似の流れに関する実験を行い、計算結果と矛盾しない結果を得ている。

15:20-15:45

安藤 規泰,神崎 亮平 東京大学大学院
情報理工学系研究科

【超小型テレメータによる自由飛行中のスズメガの飛翔筋活動の解析】

昆虫の羽ばたき飛行は複数の飛翔筋活動の連携によって成り立っている。

自由飛行中のスズメガの飛翔筋電位を遠隔計測するために,24チャンネル,重量0.250.36 gのテレメータを開発した。テレメータによる飛翔筋電位の計測と同時に,高速度カメラによる飛行の撮影を行い,飛翔筋活動の運動に果たす役割を解析した。自由飛行中の飛翔筋活動の変化幅は数ミリ秒とわずかなものであったが,揚力の発生などに相関を示した。

15:45-16:10 

六車義方
(六車発明研究所) 

【さかな自転車】

サカナの推進原理で走る自転車は1点ヒンヂ構造であったため性能面で不満があった。サカナでも1点ヒンヂの尾びれ推進は2点ヒンヂの尾びれ推進より効率が悪い。

サカナ自転車を1点ヒンヂ構造から2点ヒン時構造に進化させることにより性能がアップしスピードが出るようになった。

16:10-16:20 コーヒーブレイク

16:20-16:45

門 裕一 渋谷 恒司龍谷大学

【マッコウクジラに学ぶ浮力調整装置の試作】

近年,様々な水中ロボットが研究・開発され,実用化も進んでいる.昨今,特に注目されているものは,水棲生物を模倣したものである.

 本研究では,マッコウクジラの能力に着目した.マッコウクジラは自身の脳油が固体から液体または液体から固体に変化する際の体積変化を利用して自身の浮力調整を行っている.本稿ではこのマッコウクジラの能力を参考にした水中ロボットの浮力調整装置の試作と基礎実験について述べる.

16:45-17:10 

渡辺佑基 
東京大学海洋研究所

【浮力に応じて変化するアザラシの遊泳様式】

水生動物の遊泳に対する浮力の影響を調べるため、行動を記録するデータロガーと浮力を変えるための重り(水中重量1.3キロ)をバイカルアザラシに取り付け、バイカル湖に放した。重りは一日後にタイマーで切り離し、データロガーは三日後に別のタイマーで切り離して回収した。重りの切り離し前後では、遊泳中の尾びれの羽ばたきパターンが異なっていた。アザラシは浮力に応じて遊泳様式を変えることが分かった。

17:10-17:35

稲田 喜信
独立行政法人
科学技術振興機構 

【直進または方向転換する魚群内の個体間相互作用の解析】

魚群の個体間相互作用を、群の3つの運動(直進、右旋回、左旋回)に対して分析した。他の個体に接近する行動(接近行動)と、他の個体と向きを揃える行動(平行行動)に注目して相互作用を分析した結果、直進する群と方向転換する群の間で、相互作用個体の角度、反応の時間遅れに有意な差が見られた。講演ではその結果について報告するとともに、本結果に基づいて作成した群運動のシミュレーション結果についても報告する。

18:0020:00 

バイオロギング研究会との合同懇親会

【2日目】

 

 

バイオロギング研究会講演会プログラム

○会員申込および問い合わせ先
事務局:
伊藤 慎一郎<ito@nda.ac.jp>
239-8686 横須賀市走水1-10-20
防衛大学校システム工学群機械工学科伊藤研究室
エアロ・アクアバイオメカニズム研究会事務局
FAX 020-4667-7397
電 話 046-841-3814 Ext.2505

○非会員の方へ:入会の手続き方法
本研究会の会員でない方が研究会(講演会)へ参加される場合,そのつど参加費3,000円(学生は無料)を徴収し,研究会資料をお渡しします.本研究会は年会費は5,000円(正会員),学生は無料です.入会ご希望の方は上記事務局までお知らせ頂くとともに,下記の銀行口座に会費5,000円をお振込みください.(学生会員の場合は上記事務局までの連絡だけで結構です)

送金先: みずほ銀行 鳥取支店627 普通預金1617648
      後藤知伸(ゴトウトモノブ)

なお,連絡先と送金先の名義が異なります。


○会員の方へ
正会員の方は今年度の会費の納入をお願いいたします(5000).会費は上記口座へお振り込みください.また,当日会場でお納めいただいても結構です.なお,学正会員の方は無料ですが,会員を継続される旨,事務局までご連絡ください.

以上