時間
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講演者および演題
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概要
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10:00-10:20
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総会
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別掲
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10:20-10:30
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休憩(10分)
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10:30-11:10
(40分)
【招待講演】
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鈴木 博善(大阪大学),加藤 直三(大阪大学)
「生物模倣型水中ロボットのCFDを基礎とした運動制御シミュレーション」
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これまで大阪大学では、CFD手法と6自由度運動方程式を連立した水中ロボットの運動シミュレーション法、および、これに制御アルゴリズムを組み込んだシミュレーション法を開発した。今回は、上記の運動制御シミュレーション法を用いて、生物模倣型水中ロボットの移動距離制御およびPTP制御を行った。移動距離制御ではパラメターの変更で水中ロボットの運動が変化すること、PTP制御では目標点に到達することが確認された。
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11:10-11:30
(20分)
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加藤 直三(大阪大学),濱田 大介(三菱重工),重富 俊秀(日本海事協会)
「地磁気情報を用いた長距離巡航型自律式水中ロボットの水中ナビゲーションの研究」
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本講演は、大水深海域で中深度を航行する長距離巡航型自律式水中ロボットのナビゲーションの方法について論ずる。ウミガメなどの水棲生物が地磁気を定位情報として利用していることに着目し、地磁気情報を用いたナビゲーション方法の構築を試みた。具体的には、INS(慣性航法装置)と地磁気・海底深度情報を用いた定位法と地磁気・海底深度情報のみを用いた定位法の精度について、播磨灘と駿河湾を解析対象海域として、手法間の比較、海底傾斜、定位頻度、および潮流の影響について考察する。播磨灘では、地磁気計測を行い、全磁力図と海底深度図の作成を行った。シミュレーションによる検討の結果、潮流がある中では、地磁気・海底深度情報のみを用いた定位法が、INSと地磁気・海底深度情報を用いた定位法より、定位精度がよいことがわかった。
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11:30-11:50
(20分)
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高田 洋吾(大阪市立大学),荒木 良介(大阪市立大学),山口 晃史(大阪市立大学),中西 志允(大阪市立大学),脇坂 知行(大阪市立大学)
「小型魚ロボットの推進性能向上とマイクロ化」
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水害発生現場における被災者の発見や配管内の内壁損傷調査のために,小型の魚ロボットは有用である.本研究では,小型魚ロボット(全長約250 mm)を試作し,その魚ロボットの推進性能の向上を試みた.生きた魚と同様,尾鰭に柔軟素材を用い,モータ制御を調整にすることで,推進性能は大幅に改善できた.また,コイルと磁石で構成されるマグネットアクチュエータやIPMCを用いたマイクロ魚ロボットを試作し遊泳を試みた.
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11:50-12:10
(20分)
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六車 義方(NPO法人発明大学校)
「アンコウロボット食事支援装置の研究開発」
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食事支援ロボットは従来、人間の腕をモデルに作ったものだったが、私達はアンコウの釣竿を使った捕食技術を真似て卓上の食品を口に運ぶ、頭上搭載型マジックハンド食事ヘルメット「アンコウロボット」を開発した。
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12:10-13:20
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昼休み休憩(70分)
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13:20-14:00
(40分)
【招待講演】
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竹原 幸生(近畿大学),江藤 剛治(近畿大学)
「高速ビデオカメラの開発と流れ場計測への適用」
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毎秒100万コマの撮影速度を持つ高速ビデオカメラを近畿大学で2001年に開発した.312×260画素の解像力で,連続103コマが撮影可能である.また,画像の定量計測法として,粒子追跡速度計測法(PTV)の開発を行ってきた.本講演では,開発した高速ビデオと粒子追跡速度計測法の流体力学現象への適用例を紹介する.
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14:00-14:20
(20分)
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河村 良行(福岡工業大学),柴田 光紀(福岡工業大学),根本 理那(福岡工業大学),別役 満(福岡工業大学),C.
Ellington(Univ. of Cambridge)
「羽ばたき翼膜の3-D運動解析法の開発」
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昆虫やこうもりの翅をカーボンロッドに貼り付けたプラスチック薄膜で模した羽ばたきの詳細な3次元的運動の様子を、2台のディジタルカメラで撮影した2次元情報から再現する手法の開発について述べる。撮影には高解像度のディジタルカメラを用いて、翅の運動に同期しながらストロボ照射のタイミングを一定間隔でずらしながら、連続的な運動を撮影する手法(同期式ストロボ撮影法)を開発し、高解像度の画像を得ることが出来た。空間座標の校正及び3-D座標の計算のプログラムの開発を行った。
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14:20-14:40
(20分)
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新井 洋(広島大学),土井 康明(広島大学),中島 卓司(広島大学),陸田 秀実(広島大学)
「波状前縁による翼の失速抑制に関する研究」
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本研究では,ザトウクジラの胸鰭にみられる,波状前縁の失速抑制機構を解明する事を目的としている.波状前縁の形状が失速抑制に与える効果を検証する事を目的とし,翼型模型を用いた揚力・抗力測定実験を行った.また,失速抑制のメカニズムの詳細を明らかにする事を目的とし,数値解析を行った.その結果,波状前縁によって,高迎角において剥離が制御され,失速が抑制されるメカニズムを明らかとした.
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14:40-14:55
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コーヒーブレイク(15分)
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14:55-15:35
(40分)
【招待講演】
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伊藤 慎一郎(防衛大学校)
「スピード水着レーザーレーサーの科学−抵抗軽減による世界新記録予想と北京五輪記録との比較−」
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8月17日に終了した北京五輪の競泳で誕生した世界新記録25個.金メダル獲得選手の着用率は実に94%で,水着の効果は歴然であった.その理由は表面の粘性摩擦抵抗を減じ,かつ圧縮効果により投影断面積を減らすものである.現在のスイマーが過去の世界記録と同じ技量で泳ぐものとして,レースをスタート&ターンと定常推進時に分けて,世界新記録を予想してみた.メーカー発表の抵抗減少率を多少補正した大胆な仮定に基づくものであったが,北京五輪における世界記録と予想タイムはほぼ同程度となり,水着による速度増進効果(いわゆるテクニカル・ドーピング)は明らかであることが分かった.
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15:35-15:55
(20分)
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中島 求(東京工業大学)
「世界最強スイマーの水中ドルフィンキックの秘密をシミュレーションで解き明かす」
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水中ドルフィンキックは競泳においてスタートやターン時に用いられているが,世界最強と呼ばれる,あるスイマーの体幹動作は独特のものであった.そこで本研究では,水中ドルフィンキックにおける最適な体幹動作をシミュレーションにより明らかにすることを目的とした.解析の結果,被験者スイマーの独特の体幹動作は,シミュレーションにおいて推進効率を最大化する動作と同様の特徴を有することが明らかとなった.
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15:55-16:15
(20分)
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松本 裕之(京都工芸繊維大学),萩原 良道(京都工芸繊維大学)
「イルカの表皮の変動を模擬する傾斜波状変動壁周りの乱流に関する数値シミュレーション」
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本研究では,遊泳中におけるイルカの乱流抵抗低減メカニズムの解明を目指し,傾斜波状変動壁を過ぎる脈動乱流に関する数値シミュレーションを試みた.壁はイルカのしわを模擬している.イルカのしわは高速遊泳中にのみ観測されることを考慮して,壁の変動は流れの加速に対応させた.計算結果から,傾斜波状壁変動はレイノルズ応力の減少により抵抗低減に貢献することが明らかになった.
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16:15-16:35
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コーヒーブレイク(20分)
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16:35-16:55
(20分)
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青木 航太(鳥取大学),中井 唱(鳥取大学),後藤 知伸(鳥取大学)
「単毛性細菌の壁面に対する姿勢と遊泳軌跡の数値解析」
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ビブリオ菌は、壁面近傍において、前進時と後退時では遊泳軌跡が異なることがわかっている。その主たる原因は壁面と細菌との流体力学的な干渉にあると考えられる。本研究では、壁面に対する姿勢と距離を変えて、ビブリオ菌の並進速度と角速度を数値的に解析した。前進時は壁面に対する姿勢と距離を一定に保って遊泳する。一方後退時は、姿勢と距離の違いにより、壁面から離れるか、または壁面に近づく方向に遊泳する。
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16:55-17:15
(20分)
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佐々木 敏樹(桐蔭横浜大学),御手洗 伸之(桐蔭横浜大学),森下 武志(桐蔭横浜大学),工藤 成史(桐蔭横浜大学)
「単毛性細菌のモデルによる運動解析」
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単毛性細菌の行動プロセスは、前進・後退の切り替えを繰り返しからなっている。これにより、彼らは環境を探索することができる。本研究では、実際に水中を遊泳するモデルを開発することによりこのような行動を再現し、スクリューの回転非対称性が重要であることを明らかにする。
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17:15-17:35
(20分)
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河合光太(龍谷大学),渋谷恒司(龍谷大学)
「物質の相変化とゴムの伸縮を利用した浮力調整装置の開発および評価」
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水中ロボットにとって重要な装置として浮力調整装置が挙げられる。そこで我々はマッコウクジラの脳油の働きに関する仮説に着目した。マッコウクジラは脳油の相変化に伴う体積変化を自身の浮力調整に利用しているというものである。この説を参考に本研究では物質の相変化に伴う体積変化を利用した水中ロボットのための浮力調整装置の研究を行っている。本報告ではゴムの伸縮を利用した新型の体積変化機構とその評価について述べる。
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17:35-17:55
(20分)
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稲田 喜信(宇宙航空研究開発機構),時田 拓明(工学院大学),二上 将直(工学院大学),堀江 数馬(工学院大学),信 英明(工学院大学)
「生物型の群制御における個体間の相互作用と群全体のマクロな性質の関係について」
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鳥や魚の群に見られる運動は基本的には個体間の相互作用が集積されたボトムアップ的な群運動である。このような性質を持つ生物型の群制御において、個体間の相互作用がどのように群の大局的な性質を決めているかを知ることは、群の形成や制御のメカニズムを知る上で本質的な問題である。本研究では魚群の運動にもとづいて作成された群制御シミュレーションを用いて、生物界で見られるいくつかの特徴的な群運動を個体間の相互作用の観点から解析を試みたので報告する。
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18:30-20:00
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懇親会
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