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時間
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講演者および演題
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概要
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12:30-12:50
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総会
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【一般講演(前半) 3件】 (○印が講演者)
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12:50-13:10
(20分)
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○六車義方 (発明大学校)
「子ども飛行機が開発された」
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子ども蝶人化計画を立ち上げ、NPO法人お子様飛行隊発進プロジェクトを昨年創設し、3年計画で子ども飛行機の開発を進めている。今回試作したのは、吊り下げ形羽ばたき飛行スーツで、天井マグネット道路に吊り下げられて走行する、モノレールスタイルの飛行装置です。この試作品の概要を説明し、仕様、性能、走行実験の様子を発表させていただきます。
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13:10-13:30
(20分)
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○永井獏 (沖縄平和クラブ)
「イルカの跳躍時における体重当り発生パワーの計算」
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イルカが水中を巡行する、すなわち、水中で等速直線運動をしている場合、その推力と抗力を分離して計測することは不可能である。従ってその発生パワーを計算することも出来ない。しかし、イルカが空中を飛翔している場合には、当然推力はゼロ、抗力は空気抵抗を無視すればイルカ自身に働く重力の進行方向成分のみである。この、言わば自明の力学に、著者は最近気が付いた。質量mの物体が、水中から空中に跳躍する場合、その速度ベクトルを知れば、その物体の発生パワーを計算することが出来る。
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13:30-13:50
(20分)
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○川辺将剛、高木基樹、西村俊哉、萩原義裕、西村文仁、三好扶 (岩手大学)
「甲虫の後翅折り畳み機構に関する一考察」
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甲虫目は飛翔時に、まず折り畳まれた後翅を拡げる。このとき、停まっている場所が水平、木幹、あるいは小枝によって後翅面に対して重力が作用する方向が異なり、翅先を展開する際の力の伝達様式が異なる可能性が高い。本稿では、我々の後翅モデルに対し、様々な重力作用方向を呈示した際の折り畳み/展開の様子を論じる。
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13:50-14:00
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休憩(10分)
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【招待講演 3件】
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14:00-14:40
(40分)
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下村政嗣 (東北大学原子分子材料科学高等研究機構)
「生物規範工学:生物多様性を規範とする革新的材料技術」
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生物が有する多様性は、進化の過程において環境に適応した結果であり、「生物の技術体系」とも言うべき、「人間の技術体系」とは異なる「生産プロセス」「作動原理」「システム制御」によって獲得された。“サブセルラー・サイズ構造”とも言うべき昆虫や植物の体表面に形成されたナノ・マイクロ構造は特徴的な機能を有しており、その形成過程と機能発現機構をもたらした「生物の技術体系」を明らかにすることは、「人間の技術体系」が内包し解決すべき喫緊の課題である、環境・資源ならびにエネルギー問題の解決に寄与する「生物規範工学」とも言うべきパラダイムシフトをもたらす。
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14:40-15:20
(40分)
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高嶋清明 (昆虫写真家)
「野外に見る様々な昆虫飛翔映像」
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様々な昆虫たちにカメラを向けて飛翔行動に今も多く存在する未知な部分を探りたい。高速度ビデオカメラを実際の生息環境に持ち出し、時には2.5m四方の小型ケージの助けも借りて、可能な限り自由な状態での昆虫たちの飛翔行動を撮影した。
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15:20-15:30
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休憩(10分)
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15:30-16:10
(40分)
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大塚雅生 (シャープ株式会社)
「生体模倣学応用による家電製品の価値創造」
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自然に学ぶネイチャーテクノロジー研究が注目を集めており、様々な産業分野において生物模倣学(Biomimicry)の応用が進みつつある。シャープ株式会社はこれに積極的に取組み、既に16種類のネイチャーテクノロジーの実用化に成功、多数の家電商品に適用し、商品の価値向上や新たな価値創造を実現している。本報ではそれらのうち代表的なものを幾つか取り上げて解説する。
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【一般講演(後半) 6件】(○印が講演者)
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16:10-16:30
(20分)
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○公文ゆい,大塚雅生(シャープ株式会社)
「トンボの羽形状を模倣した空気清浄機用シロッコファンの開発」
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シャープは生物模倣により、高性能の白物家電を開発してきた。近年、住環境の空気の質への意識は上昇しており、国内では40%以上の家庭に空気清浄機が1台以上設置されている。空気清浄機は空気をきれいにする目的で、常に使用し続けたいというニーズがある一方、夜間のファン騒音が眠りを阻害するといった問題がある。この問題を解決するため、空気清浄機用シロッコファンにトンボの翅形状を応用し、騒音の低減を図った。
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16:30-16:50
(20分)
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○堀内昌一,久貝克弥(近畿大学工業高等専門学校)
「クロマグロの遊泳能力解析に基づく魚ロボットの開発」
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イルカ・マグロ型の遊泳動作は高速でかつ効率よく泳ぐことができると知られている。
本研究ではこれまでにクロマグロの胴体模型や尾びれ模型を1/1スケールで製作し、水中で働く力の測定を行ってきた。本報告ではこれらのデータに基づき、最大2m/sで遊泳できる魚型ロボットを設計製作したことについて述べる。
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16:50-17:00
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休憩(10分)
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17:00-17:20
(20分)
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○阿部貴寛、中村修一、工藤成史 (東北大学大学院工学研究科)
「走化性と重力により誘起されるサルモネラ菌の対流運動」
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今までに低密度な細胞密度条件下での走化性応答はバイアストランダムウォークであることが知られている。しかし、高密度な条件下ではよくわかっていないままである。そこで、改良型のキャピラリーアッセイ法を用いて意図的に高密度な条件をつくり、サルモネラ菌の走化性応答を調べた。ImageJによる輝度の解析とビーズを用いたPIV解析により細胞密度に依存した3フェーズでの走化性応答および大きなスケールでの対流の発生を確認した。
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17:20-17:40
(20分)
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○須藤誠一, 貝沼俊哉 (秋田県立大学)
「トビムシの運動器官の観察と跳躍回転運動の検証」
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トビムシは体長が1mm程度の小さな生物で、歩行速度も体長に比例するように小さいが、危機的な非常時においては突然跳躍する。その跳躍距離は体長の100倍以上にも達する。このトビムシの跳躍器官の顕微鏡観察結果を示し、さらにトビムシの跳躍が回転運動を伴うことを検証する。
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17:40-18:00
(20分)
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○川崎祐一郎,牛山 翔,岡本正人 (金沢工業大学)
「鳥のウィングレットを持つ模型飛行機の飛行試験」
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陸鳥に見られるウィングレットは、誘導抗力の減少に関する多くの研究がある。しかし、このウィングレットは気流の乱れの大きな陸地を飛行する鳥に見られることから、低レイノルズ数で飛行する鳥の飛行安定に効果があると思われる。そこで、ウィングレットを装着した模型飛行機を製作し飛行試験を行った。さらに風洞実験によって機体に作用するローリングおよびヨーイングモーメントを測定し、その安定効果を調べた。
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18:00-18:20
(20分)
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○黒田達哉,岡本正人 (金沢工業大学)
「超低レイノルズ数で非定常運動する生物翼型の空力特性」
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小さな生物の翼断面の形状は大きな航空機の流線形翼型とは異なっているが、これらの翼断面は超低レイノルズ数領域においてよい性能を示す。一方、小さな生物の翼は乱れた空気の中に置かれることが多く、その翼には非定常空気力が作用する。これらの翼断面は非定常運動に対しても効果的であると思われる。そこで、この非定常運動中の生物翼型の空力特性を水槽実験によって調べた。
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18:30-20:00
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懇親会
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