時間
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講演者および演題
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概要
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12:00-12:20
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総会(会員向け)
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2014年度活動報告・会計報告
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【招待講演(前半) 2件】 (○印が講演者)
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12:20-13:00
(40分)
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○垣内 力, 関水和久(東京大学大学院 薬学系研究科 微生物薬品化学)
「鞭毛を使わない細菌集団の広がり」」
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黄色ブドウ球菌は鞭毛を持たず,近年まで移動能力を持たないと考えられてきた.私たちは,この菌のコロニーが低濃度の寒天を含む培地上で広がることを見出している.この現象の分子メカニズムと細菌の病原性との関わりについて,知見を紹介したい.
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13:00-13:40
(40分)
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○飯間 信(広島大学大学院 理学研究科 数理分子生命理学専攻)
「ミドリムシ生物対流における局在パターン」
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微生物の懸濁液は走性により巨視的パターンを形成することがあり,生物対流と呼ばれている.ミドリムシ懸濁液に強い光を下から当てると空間局在した生物対流パターンが起きることが知られているが,その詳細はよくわかっていない.本講演では局在パターンの特徴や形成機構に関して実験および理論的な観点からこれまで行ってきた研究について紹介する.
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13:40-13:50
(10分)
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休憩
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【一般講演(前半) 4件】 (○印が講演者)
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13:50-14:10
(20分)
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○宮代大輔(東京大学総合文化), 石川依久子, 宮脇敦史(理研BSI), 上村慎治(中央大学理工)
「泳いでいるウニ精子の周りの流れ」
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精子の走化性応答において,精子が感知する誘引物質の濃度勾配が精子の遊泳による流れによって乱されると,精子はうまく走化性応答をすることができなくなると考えられるので,鞭毛運動による影響の大きさは確認すべき問題である.本研究では泳いでいるウニ精子とその周りに浮かんだビーズ(半径0.1
μm)を微分干渉顕微鏡で6,000fpsで撮影することで流れを可視化し,さらにSlender body theoryに基づいた流れ計算との結果を比較した.その結果,流れが精子の数μmのごく近傍でしか起こらないことが確認できた.
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14:10-14:30
(20分)
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○野中久嗣(山口東京理科大学 大学院), 稲垣 詠一(山口東京理科大学)
「ウナギ型ロボットの潜水対応化と遊泳特性評価」 |
我々はこれまでに,ウナギの遊泳を模倣したウナギ型ロボットの開発を行ってきた.本研究では水面での推進に加えて,潜水・浮上を可能にすること.波動運動と遊泳速度の関係について遊泳体型を計測し評価することを目的とする.実験の結果,潜水・浮上に関してはロボットの頭部ピッチ角を制御することで可能であることが示された.また,遊泳体型については波動運動の周波数を上げていくと振幅が抑制されることがわかった. |
14:30-14:50
(20分)
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○白石直也, 上野 謙, 稲田喜信(東海大学 工学部 航空宇宙学科), 東 昭(東京大学名誉教授)
「人間の手の流体力学的特性の解析」 |
競泳時の人間の手に働く流体力の解析は従来から行われているが,手に対する流れの向きが限定されていた.今回の研究では実際の水泳選手の手のモーション解析を行って流れの向きを解析し,得られた流れの向きに基づいて風洞実験を行って,流体力学的特性を解析した.その結果,遊泳方向に対して手を斜め方向に動かす時に推進力が最大になることがわかった. |
14:50-15:10
(20分)
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○三宅真亜子, 田宮直樹, 珍部進啓, 西川豪馬, 稲田喜信, 森阪匡通(東海大学), 酒井麻衣(東海大学/JSPS), 植草康浩(鶴見大学), 小林万里(東京農業大学), 田口美緒子(水産総合研究センター)
「ネズミイルカの背鰭に見られる突起構造の流体力学的効果について」 |
ネズミイルカ科に属するイルカの背鰭には特徴的な突起構造が存在する.この構造には,フクロウの羽のセレーションに見られるような流れの乱れを抑える効果があると考えられている.本研究ではこの効果を分析するため,突起を加工した航空機模型を用いて,流れの乱れを抑える効果を確認する実験を行った.その結果,突起構造に流れの剥離を抑え,失速を遅らせる効果があることがわかった. |
15:10-15:20
(10分)
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休憩
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【招待講演(前半) 2件】(○印が講演者)
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15:20-16:00
(40分)
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○森川裕久(信州大学 繊維学部 機械・ロボット学系 バイオエンジニアリング課程)
「生物に学ぶものづくりをめざして−アクアバイオメカニズム研究を考える」
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安全で高効率の舶用推進機の開発を目的に始めた振動翼推進機の研究を生物に学ぶものづくりという視点から捉え,その実践例を紹介しながらアクアバイオメカニズム研究を考えたい.
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16:00-16:40
(40分)
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○渕脇正樹, 田中和博(九州工業大学 情報工学部)
「羽ばたき運動する蝶の翅まわりの三次元渦構造 」
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蝶の翅まわりの流れ場は,翅の羽ばたき運動とその弾性変形により,複雑な渦構造が形成されるが,その渦構造は,飛翔に必要な流体力を得るために形成していると考えられる.本研究では,離陸飛翔と同等の翅の挙動を示す蝶の脚を拘束(固定)した状態での翅まわりの流れ場,さらには,自由に飛翔する蝶の翅まわりの流れ場に形成される三次元渦構造をPIV計測により捉え,その成長・発達過程を明らかにすることを目的とする.
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16:40-16:50
(10分)
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休憩
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【一般講演(後半) 5件】(○印が講演者)
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16:50-17:10
(20分)
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○遠藤大希(九州産業大学 工学部 機械工学科)
「羽ばたき翼航空機における翼特性の実験研究」
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羽ばたき翼機は有翼昆虫や鳥類のように羽ばたき飛行する航空機で,その研究はギリシャ神話のイカロスに代表されるように神話の時代から研究がなされているが,実用にいたる羽ばたき翼機の開発にはいたっていない.本論文はフラッピング運動,フェザリング運動,リードラグ運動の3運動が揚力と推力の生産に与える影響を,強度の異なる羽ばたき翼模型による実験と,これまでの数値解析手法により比較検討する.
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17:10-17:30
(20分)
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○鵜山渉太, 岡本正人(金沢工業大学 航空システム工学科)
「翼竜の飛行形態における一提案」
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翼竜の翼は腕から伸びた長い指と胴体の間に薄い膜を形成している.さらに足の間にも薄い膜が形成されているため,多くの翼竜の飛行の想像図は,足の間の膜をエレベータのように使い飛行しているように描かれている.しかし,これでは足を下げて離着陸することができない.そこで,私たちは足の間の膜はむしろ垂直尾翼の役目をし,ピッチコントロールはハンググライダーのように重心移動によって行ったと考えた.本研究では,非常に大型化したケツァルコアトルスの飛行について論じた. |
17:30-17:50
(20分)
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○増岡 諭(金沢工業大学 大学院), 岡本正人(金沢工業大学 航空システム工学科)
「急迎角変化する翼の非定常流体力の測定」
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昆虫の翼は,大きさが小さく飛行速度も小さいため乱れた空気の流れの中に置かれること多い.急迎角変化する翼に作用する非定常な空気力を,3,000程度の超低レイノルズ数領域の流水水槽実験により測定した.その結果,流体力が定常状態に収束していく過程に見られるピーク流体力が翼型によって変化することが分かった.その翼型効果について発表する. |
17:50-18:10
(20分)
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○岡本正人(金沢工業大学 航空システム工学科), D名啓太(金沢工業大学大学院)
「コガネムシの鞘翅の空力特性」 |
コガネムシのような甲虫の多くは,鞘翅と呼ばれる角質化した前翅を広げて飛行する.鞘翅は体と後翅を覆っており,その断面形は大きなキャンバを持つ円弧薄翼に近い.そこで,このような薄い円弧翼が超低レイノルズ数領域(1,000≦Re≦3,000)でどのような空力特性を持っているかを低圧風洞を用いて調べた.その結果,鞘翅が超低レイノルズ数領域で面白い特性を示すことが分かった.今回はこの鞘翅の空力特性について紹介する. |
18:10-18:30
(20分)
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○須藤誠一,山本翔也(秋田県立大学 システム科学技術学部 機械知能システム学科)
「昆虫の離陸上昇飛行における一考察」 |
多くの飛行する昆虫は,固定翼航空機と異なり,離陸滑走距離なしに離陸が可能である.昆虫の離陸過程の観察から昆虫の翅の折りたたみと羽ばたきにおけるストローク時間,離陸までに必要とする時間との関係,さらに逃避の準備,鉛直上昇飛行における揚力生成などについて考察した. |
18:30-
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移動・懇親会
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