エアロ・アクアバイオメカニズム学会 第33回定例講演会のお知らせ


第33回Proceedings
(会員のみ)

アクセスID(会員)の問い合わせは

事務局(inadatokai-u.jp,全角@を半角に)まで.

【1】開催日時・場所 

  • 日 時:2015年9月 3日(木)12:30〜18:10
  • 会 場:鳥取大学 鳥取キャンパス 広報センター スペースC
        (〒680-8550 鳥取県鳥取市 湖山町南4-101)
    <キャンパスへの案内>
    http://www.tottori-u.ac.jp/1795.htm
    <キャンパス内の案内>
    http://www.tottori-u.ac.jp/1797.htm
  • 参加費:本学会会員は3000円,非会員は4000円,学生はいずれも無料.

    ※懇親会:同日 講演会終了後,学生会館内 鳥取大学生協第2食堂にて
          (予算:一般 3000円, 学生 1000円)


【2】プログラム 

時間

講演者および演題

概要

12:30-12:40

開会の挨拶・諸連絡

招待講演(前半) 2件】 (○印が講演者)

12:40-13:20

(40)

 

○宮田 真人(大阪市立大学大学院 理学研究科)

「最小生物,マイコプラズマの滑走運動」

長さ約1マイクロメートルほどの病原性バクテリアである,“マイコプラズマは”,固形物の表面を滑るように動く“滑走運動”を行う.その速度は,毎秒4マイクロメートルにも達するが,運動メカニズムには他の細胞運動との共通点はなく,全くの謎であった.私たちは1997年よりこのメカニズムに取り組み,そのアウトラインを明らかにした.現在は,メカニクスからこのユニークな運動メカニズムの本質に迫りつつある.

13:20-14:00

(40)

 

○岩楯 好昭,○堀 学(山口大学 理学部生物分野)

「ゾウリムシ繊毛運動の制御とメタクロナール波の伝達」

繊毛は原生生物から高等動物の気管上皮、卵管、脳室上衣細胞等にまで存在する普遍的な器官である。個々の繊毛は非対称な三次元の屈曲を行うことで推進力を生み出している。また、隣接した繊毛の屈曲は一定の位相差を保つため、メタクロナール波と呼ばれる屈曲の波を形成する。ゾウリムシ細胞、及び、細胞を平面に切り開いた細胞表層シートを用いた実験により明らかになった屈曲とメタクロナール波伝達の機構の一端を述べる。

14:00-14:10
(10分)

休憩

 

【一般講演(前半) 3件】 (○印が講演者)

14:10-14:30

(20)

 

○中井 唱,後藤 知伸(鳥取大学大学院))

「細菌の集団運動により駆動される微粒子のランダム運動」

細菌はらせん型のべん毛をスクリューのように回転させ推進力を得る。単体だと直進方向のみの遊泳だが、密集時には渦を伴った集団運動をすることが 知られている。この渦の特徴を調査するため、PIV解析や周囲のマイクロビーズの運動解析を行った。細菌の集団運動により駆動されるビーズの運動 はランダムな動きであるが、平均2乗変位(MSD)が時間の1.6-1.7乗に比例し、MSDが時間に比例するブラウン運動とは異なるものである ことが分かった。

14:30-14:50

(20)

○Thaw Tar, Naomi Kato, Hiroyoshi Suzuki (Osaka Univerisity, Dept of Naval Architecture and Ocean Engineering)

"Numerical and Experimental Study on the Reduction of Tsunami Flow Using Bio-inspired Flexible pipes"
There are several oil and petroleum complexes in Japan which are located onshore and highly vulnerable to Tsunami. When struck by large-scale tsunami, oil spills and consequent fires might occur from such industrial parks. From field surveys of 2004 Sumatra tsunami, mangrove (Rhizophora family) were found to have reduced the tsunami damage to a significant level. However, the main disadvantage of these mangroves is that mangrove can severely disturb the marine traffic. However, Giant-Kelps (Macrocytis pyrifera) does not disturb the marine traffic. Flexible pipes that can mimic such Giant-Kelps are found to be very effective in reduction of tsunami damage and therefore, applicable to protect such vulnerable systems as onshore oil complexes. In my research, numerical simulations were carried out using Computational Fluid Dynamic (CFD) code called OpenFOAM to assess different arrangements of flexible pipes to reduce tsunami damage. An experiment was carried out in the Osaka University circulating water tank to compare the numerical results with the experimental data.
14:50-15:10

(20)

○岡本 正人(金沢工業大学),稲田 喜信(東海大学),東 昭 (東京大学)

「トビウオの飛行形態と空力特性に関する考察」 
トビウオは胸鰭と腹鰭を広げて飛行するが、その飛行形態について飛行中の写真から考察した。さらに、胸鰭について風洞実験を行い、特に下面に張り出した鰭條の空力的な作用について調べた結果、トビウオの飛行中の胸鰭について新たな見解が得られた。 

15:10-15:20
(10分)

休憩

 

【招待講演(前半) 2件】(○印が講演者)

15:20-16:00

(40分)

○高橋 英俊,下山 勲(東京大学大学院 情報理工学系研究科)

「昆虫の運動計測のためのMEMS力センサ」

生物は周囲の環境に力を及ぼし、その反力を得ることで環境中を移動している。これら生物の移動は、人工物の動きを安定して制御する上でも示唆に富むものであり、その解明は学術的に意義深い。その中で、著者はこれまで昆虫の運動時に発生する力計測のためのMEMSセンサを研究してきた。本講演では、これらのMEMSセンサの設計、製作及び評価について紹介する。

16:00-16:40

(40)

○森阪 匡通(東海大学 創造科学技術研究機構)

「イルカの「ステルス」戦略」

イルカ(ハクジラ類)にとって最も恐ろしい天敵はシャチであり、シャチに見つからないように様々な「ステルス」戦略をとっているグループが存在することがわかってきた。特に一部のイルカのグループでは音をなるだけ出さないような様々な適応を遂げてきたようである。本講演ではイルカにおける食う食われるの関係の中で進化してきた「ステルス」戦略の仮説を紹介したい。

16:40-16:50
(10分)

休憩

 

【一般講演(後半) 4件】(○印が講演者)

16:50-17:10

(20)

○三宅 真亜子,奈良 祥太朗,稲田 喜信,高橋 俊 (東海大学),酒井 麻衣(近畿大学),森阪 匡通(東海大学)

「並泳する親子のイルカに見られる「抱っこ泳ぎ」の解析」

親子のイルカが並んで泳ぐ時、子供のイルカが尾鰭を動かさずに泳ぐ様子が観察される.これは親子のイルカの間の流れに働くベンチュリー効果によって生じる吸引力を推進力として利用しているためと考えられる。本研究では、イルカをモデルとした流線型物体を用いて風洞実験を行い、2つの流線型物体に働く流体力を分析した。その結果、物体間の流れが加速されることによる抵抗の増大や、ベンチュリー効果による推進力の生成を確認することができた。また、推進力を最大にする位置関係を明らかにすることができた。

17:10-17:30

(20)

○奈良 祥太朗,三宅 真亜子,高橋 俊,稲田 喜信(東海大学),酒井 麻衣(近畿大学),森阪 匡通(東海大学)

「OpenFOAMを用いた親イルカと並泳する子供イルカの最適位置の研究」

自然界で観察されているイルカの親子が並泳する行動について数値流体力学ツールの一つであるOpenFOAMを用いて解析を行った。その結果、子供のイルカが泳ぐ位置によって圧力抵抗や粘性抵抗の大きさに増減が見られた。このことから、イルカの並泳については子供にとって最適な位置が存在すると考え、子供のイルカの大きさが親に比べて半分程度であるときの子供の最適位置の算出を試みた。また、得られた結果を風洞実験の結果と比較した。その結果について報告する。

17:30-17:50

(20)

 

○藤原 慎平,山口 悟(九州大学大学院)

「複数の人工筋肉とサーボモータを併用した魚類型ロボットの泳動性能の向上について」

九州大学では形状記憶合金型の人工筋肉で駆動する魚類型ロボットを開発している。本泳動機構は構造が簡単でサイズが小さいため機体の小型化が容易である反面、通常の電気モータを使用するものに比べて発生力が弱い。そこで本報告では、アクチュエータの搭載スペースが確保できる胴体部分にはサーボモータを、搭載スペースが狭い各鰭付近には人工筋肉を搭載する魚類型ロボットを制作し、その前進及び旋回性能を調査した。 
17:50-18:10

(20

○樋口 士朗,伊東 明俊(東京電機大学)

「マグロ型振動翼推進魚ロボットにおける首振り機構の効果」
現在,全長1.75mの マグロ型新動翼推進魚ロボットを開発している.主な機構的特徴は,尾ひれをDCブラシレスモータ・スコッチヨーク機構で揺動させ,マグロ尾ひれの弛緩靭帯をまねた機構により推進のための迎 え角を自動生成するものである.マグロやカジキなど多くの魚が頭を常に進行方向に向けていることを模倣した首振り機構を取り入れたことに ついての効果について議論したい.

18:10-

移動・懇親会

 



【3】参加申込み方法 

参加ご希望の方は参加名簿作成の都合上,下記の情報を記載の上,2015年8月22日(土)までに電子メールもしくはFAXにて事務局まで「エアロアクアバイオ参加申込」の件名にてお送りください.参加費,(会員の方:2015年会費),および懇親会費は,当日会場にてお支払いください.

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氏名:
勤務先,所属:
郵便番号,住所:
Tel:
Fax:
E-mail:
会員資格(正会員,非会員,学生会員,一般学生)
懇親会申込(する,しない)
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○参加申込および問い合わせ先

事務局:
〒259-1292 神奈川県平塚市北金目4-1-1
東海大学 工学部 航空宇宙学科 航空宇宙学専攻
稲田喜信研究室内
エアロ・アクアバイオメカニズム学会事務局
E-mail: inada@tokai-u.jp
上記E-mailアドレスの全角@を半角@に変更してご利用ください
TEL: 0463-58-1211 (Ext.4453),FAX: 0463-50-2060
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○非会員の方へ:入会の手続き方法

本学会の会員でない方が学会(講演会)へ参加される場合,そのつど参加費4,000円(会員は3,000円,学生は無料)を徴収し,学会資料をお渡しします.
なお,会員になりますと過去の学会資料集も学会HPからダウンロードできます.
本学会は年会費は2,000円(正会員),学生は無料です.
<入会の手続き方法>
入会ご希望の方は事務局までお知らせください.事務局から送金先を別途ご連絡いたします.(学生会員の場合は事務局までの連絡だけで結構です)
なお,ご入会希望で第33回定例講演会に参加の方は,当日の受付で年会費をお支払いになり,会員資格でご参加しても結構です.

以上