時間 |
講演者 |
概要 |
招待講演(2件) |
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13:00-13:40 (40分) |
○内田 就也
(東北大学大学院理学研究科物理学専攻)
「繊毛、べん毛の流体力学的同期現象と集団運動」 |
繊毛や真核生物べん毛のビーティング運動の同期現象を流体力学相互作用を考慮した回転子モデルにより解析し、メタクロナル波の発生条件について考察する。またバクテリアカーペットにおけるバクテリアべん毛の集団整列現象について最近の実験結果を紹介し、回転子モデルを用いてその機構を議論する。 |
13:40-14:20 (40分) |
○佐藤 勝彦
(北海道大学 電子科学研究所 附属社会創造数学研究センター)
「上皮細胞の集団運動」 |
我々、多細胞生物は、一つの受精卵からスタートして、最終的にその形を作り上げていくが、その際、初期胚を覆っている上皮細胞シートが劇的に動くことが知られている(上皮細胞の集団運動)。隣の細胞と強固に接着していて、なおかつシート状を保ったまま細胞がどのように動くのかは、未解決問題である。この講演では、細胞の辺に方向依存的な収縮力が掛かっているのなら、細胞間接着を保ったまま集団として移動できることを示す。 |
14:20-14:30 (10分) |
休憩 |
一般講演
(3件) |
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14:30-14:50 (20分) |
○三和賢史,吉澤久雄(東京電機大学大学院),伊東明俊(東京電機大学工学部)
「ゾウリムシの垂直面方向に対する電気走性を利用した行動制御特性」 |
筆者らは,ゾウリムシを電気走性により行動を制御して利用することを検討している.本発表では,垂直面方向に設置した行動制御プールを開発し,ゾウリムシの行動制御特性を調べた.その結果,100周以上にわたって星形経路に沿って誘導制御できること,上下方向の移動時に移動速度が変化するため対応した制御が必要なこと,周回数が増えるほど遊泳速度が低下するが制御精度は向上することを見出した. |
14:50-15:10 (20分) |
○伊東明俊(東京電機大学工学部),青田英朗,早坂望(東京電機大学大学院) 「行動経路の全数解析によるミドリムシのレーザ照射領域への集結メカニズムの検討」 |
ミドリムシは,レーザ照射領域に合わせた形で集団を形成して,物体搬送,部品組み立てなどに利用可能である.基本的には光走性によるが,低数密度ではレーザに集まらないなど,集結メカニズムに不明な部分がある.本報では,高密度溶液内でミドリムシの行動を全数解析するソフトを開発し,反応を調べた結果,一度レーザ光を照射されたミドリムシのみがレーザ光に集まり,これが密度による反応行動の違いを説明することを見出した. |
15:10-15:30 (20分) |
○山田稔大、飯間信(広島大学大学院理学研究科) 「ミドリムシ遊泳における特徴的な鞭毛運動の解析と数値シュミレーション」 |
ミドリムシは単細胞微生物で,一本の鞭毛を動かして鞭毛の生えている方向に遊泳するという特徴がある。遊泳を大まかに直進と方向転換に分類すると,特に方向転換時の鞭毛運動は往復運動でも螺旋運動でもない特徴的なものである.その運動の特徴をモデル化し,鞭毛運動が発生する推力について抵抗力理論による理論計算と正則化Stokeslet法を用いた数値シュミレーションによって解析を行った。この運動の詳細と解析結果を報告する。 |
15:30-15:40 (10分) |
休憩 |
招待講演
(2件) |
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15:40-16:20 (40分) |
○山本 潤
(北海道大学 北方生物圏フィールド科学センター)
「イカの飛行行動」 |
私たちの研究チームは、2011 年7月25日に北西太平洋でイカの飛行行動に遭遇し、その詳細を明らかにしました。イカの飛行行動は4つの段階(飛び出し、噴射、滑空、着水)で構成されており高度に発達した行動であることが明らかになりました。 |
16:20-17:00 (40分) |
○平塚 祐一
(北陸先端科学技術大学院大学マテリアルサイエンス研究科)
「モータータンパク質で動くマイクロロボット」 |
我々は生体分子モーターであるモータータンパク質を利用した微小機械の開発に取り組んでおり、大きさ数十μmの回転モーターや保護色機構を模したディスプレイなどの開発を行ってきた。本会では最近取り組んでいる自己集積的に構築される人工筋肉を中心に講演する。モータータンパク質を遺伝子工学的に改造することにより、光照射で自在に人工筋肉を形成させることに成功した。現在これを用いて大きさ数mmのマイクロロボットの開発に取り組んでいる。 |
17:00-17:10 (10分) |
休憩 |
一般講演
(3件) |
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17:10-17:30 (20分) |
○早坂望,白井貴也(東京電機大学大学院),伊東明俊(東京電機大学工学部)
「作業用具を装着したオオミジンコによる高効率物体搬送作業の実現」 |
筆者らは,オオミジンコの光走性を利用した行動制御を検討している.本報では,Y-wingと称するY字型の作業用具を背中に接着したオオミジンコに物体の搬送作業を行わせた結果,直線状経路に沿っては高速搬送可能だが,大きく方向を変える操作が苦手なことがわかった.回転を最優先する制御アルゴリズムの採用することで,最終的に物体を星形経路に沿って搬送する時間を,作業用具なしの場合の20.5%に縮めた. |
17:30-17:50 (20分) |
〇三宅 真亜子,崔 磨美 , 稲田 喜信 , 高橋 俊(東海大学工学部), 酒井 麻衣(近畿大学農学部) , 森阪 匡通(東海大学海洋学部)
「親子の イルカ の抱っこ泳ぎにおける 抵抗低減の相乗効果の分析」 |
親子のイルカが並泳することで子イルカが楽に泳ぐことができる「抱っこ泳ぎ」を対象とし,親子のイルカに働く力を模型を用いて分析した. その結果,抱っこ泳ぎ時に子イルカが後方あるいは前方にいるときにおいて,親子イルカそれぞの抗力,及び二体の抗力の総和が単独遊泳時よりも減少していることがわかった.従って,親子のイルカは単独で遊泳するよりも二体で並泳することで,抵抗低減の相乗効果が得られることを確認した. |
17:50-18:10 (20分) |
○金田 望,杉山 皓亮(信州大学大学院),小林 俊一(信州大学繊維学部)
「ダイラタント流体を封入した粘弾性フィンよる生物規範型水中推進機構」 |
生物の尾びれを規範とした弾性フィンによる推進機構の研究が多くなされてきたが,そのフィンの最適な剛性は運動速度によって異なる。そこで著者らはフィンの運動速度に対して常に最適な剛性を維持する可変剛性フィンを開発,研究してきた。本研究では複雑な可変剛性機構を持たずに常に最適な剛性を維持できるようにするため,ダイラタント流体を封入した粘弾性フィンによる水中推進機構を開発し,その推進特性の検討を行った。 |
19:00- |
移動・懇親会 |